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太陽光発電パネルは、再生可能エネルギーの全量買取制度により、急速に普及が進んでいます。将来、これまでに導入された発電設備はいずれ寿命を終えて廃棄されることになり、その廃棄量は過去の普及カーブに沿って加速度的に増加することが想定されます。
寿命を25年とした場合の廃棄見込量は、2020年に3000トン、2030年に約2.2万トン、2036年で約17~28万トンの廃棄量が見込まれています。
環境省は、将来大量廃棄されることを予想し、リユース・リサイクル・適正処分の方法を経済産業省と連携して試験や調査検討を行ってロードマップを作成しました。この調査検討に、弊社は実証事業として参画し、太陽光発電パネルをリサイクルする技術を開発しました。この実証事業の成果は、 「太陽光発電設備のリサイクル等の推進に向けたガイドライン(第三版)」に、参考事例として紹介されました。
太陽光発電設備のリサイクル等の推進に向けたガイドライン(第三版) [PDF]
●実証事業の概要
太陽光発電パネルを既存設備の全設備屋内型シュレッダー選別ラインにより破砕し、金属類(鉄・アルミなど)を取り除き、湿式比重選別機(ジグ選別機)で物質相互の比重差を利用して上層分と下層分に分けることでガラス類、プラスチック類、貴金属(銀など)に選別することができます。湿式比重選別機は水しか使用しないので低コストかつ大量処理が可能な設備です。
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湿式比重選別ライン(実験機)
[処理フロー]
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